「今日のコラム」(2019年 9月分)

9月1日(日) <今日、9月1日は防災の日・・・>
今日、9月1日は防災の日。1923年(大正12年)9月1日午前11時58分に発生した関東大震災にちなんで1960年に「防災の日」が制定された。関東大震災での死者・行方不明者は約10万5000人で日本の自然災害史上最悪という。その中でも火災による死者が9万人余とされるから地震後の火災が最も恐ろしいのは今でも同じだろう。明治生まれの私の母は女学生の頃に東京で関東大震災に被災し、時々私も震災時の話を聞いたことがある。母によれば地震後に流言飛語が飛交い、その方が恐ろしかったと言っていた。「天災は忘れた頃に来る」という警句は寺田寅彦(物理学者、随筆家)が発したとされるが、現在は随分状況は変わったとも思う。地震が来るぞ来るぞと常に警告され、台風の進路も何日も前から予想される。忘れられないほど騒がれるので、むしろ”狼が来る”と警告されるのに慣れ過ぎる方が問題かも知れない。・・明日が息子の月命日なので今日夕刻墓参りに行った。その時、お寺の本堂で写真を撮ったので下に掲載する。被災者を含めて、合掌。
2019-09-01 九品仏浄真寺にて


9月2日(月) <全米オープンテニス3回戦・・・>
全米オープンテニス3回戦で錦織圭(世界ランキング7位)は20歳の新鋭デミノー(オーストラリア・世界ランキング38位)にストレートで完敗した。この時のデミノーは驚異的な守備力でミスも少なく素晴らしい出来だった。ところが、4回戦ではデミノーはミスを連発、ディミトロフ(ブルガリア、世界ランキング78位)に完敗した。錦織圭も二回戦など目の覚めるようなショットを連発していたのに・・。テニスではこれほど微妙な”波”によって勝敗が分かれる。ランキングトップクラスを常に維持しているジョコヴィッチ、ナダル、フェデラーなどの実力は真に恐るべきものだ。・・余にレベルの違う話ではあるが、今日久しぶりに午前中3時間ほどテニスをやった。始めは妙に調子が良かったのでガンガンやっていたが、30℃を越す残暑で疲労し、最後には身体が思うように動かず、反応も悪い。自分でもどかしいが体がついてこないので、あり得ないミスを連発した。こちらは試合に負けてもどうということもないが、体を動かさない批評家は何でも言えるだろうと敗れた錦織圭に対するコメントにも同情的になる・・。
9月3日(火) <今の時期、都内で一番目立つ花は百日紅・・・>
今の時期、都内で一番目立つ花は百日紅(さるすべり)の花だろう。夏の終わりで花を見かけなくなっている今頃、サルスベリの紅花だけは元気よく咲いている。今日、スーパーに行く途中で桜新町の「サザエさん通り」(東端)を車で通過する時に通りの両側がサルスベリの並木であった。夕刻、雷雨となりそうな雲行きのもと駒沢公園方面にウォ−キングで行ったが、公園の端でやはりサルスベリの大木を見つけた。サルスベリは夏の紅色の花で間違えようがないが、”猿滑”というだけあって、いかにも猿が滑りそうなつるつるした幹であるので、花がない時期にも直に分かる。サルスベリの花だけが際立つようになると、もう秋は近い・・。「さるすべり夏の終りのはげしさに (山口青邨)」、「又しても百日紅の暑さ哉 (正岡子規)」
 
2019-09-03 駒沢公園にて
9月4日(水) <最近、バーボンウィスキーを飲み始めた・・・>
最近、バーボンウィスキーを飲み始めた。その前はスコッチウィスキーあるいは日本製のウィスキー(=スコッチと同類)を楽しんでいた。実はバーボンをこれまでほとんど意識して飲んだことがなかった。バーボンはアメリカのケンタッキー州を中心に製造されるアメリカンウィスキー。バーボンの原料の半分以上はトウモロコシで残りが大麦、ライ麦、小麦などという。これに対してスコッチ(英国スコットランドで製造)の原料は大麦。熟成期間もスタンダードのスコッチは10~12年の熟成期間だが、バーボンは4~6年の熟成が一般的だという。味はアルコール分40%のバーボンを氷とソーダで割って飲んでいるが意外に飲みやすい。若干の甘みがあり明らかにスコッチと違う風味。スコッチウィスキーの場合、50年ほど昔、父がジョニーウォーカ赤、黒あるいはオールドパーなど当時の高級品を飲んでいるのを脇で眺めた思い出があるが、現在は名のあるスコッチを安価に飲むことが出来る。バーボンとスコッチのどちらが好みかを問われると答え難い。風呂上がりのオンザロックならばどちらでも至福のときが過せる・・。
9月5日(木) <朝食を抜いて特定健康診査を受診・・・>
朝食を抜いて特定健康診査を受診した。目黒区が無料で実施してくれる健康診断で毎年一回受診している。結果はこれからだが、”問題なし”としても”調べた範囲内で特に問題は見つからない”とのことで、健康に関しては保証はどこにもないし、安心は禁物と承知している。・・今日のトピックは夕方ウォ−キングを兼ねて歩いて行った九品仏浄真寺(世田谷区・息子の墓がある)の境内で「鷺草」を見つけたこと。鷺草は花が鳥の鷺(さぎ)が羽根を広げた様子にそっくりで名がついたとされる。かつては世田谷区にも自生していたといわれて、九品仏浄真寺は今も鷺草が咲くお寺として知られる。お寺の境内にも鷺や鷺草の模型を置いたりして宣伝しているが、実際に鷺草の花を見られるタイミングは非常にまれだ。7月から9月上旬に咲くと言われながら毎月鷺草の湿地を覗いてもなかなか花は見られない。今日は期待していなかったが見事に花に出会うことが出来た。鷺草の花と合わせて境内のデイスプレーの写真を掲載する。
 
2019-09-05九品仏浄真寺(東京・世田谷区)にて
9月6日(金) <二宮金次郎(二宮尊徳)とはどんな人物だったか・・・>
二宮金次郎(二宮尊徳)とはどんな人物だったかを考えたが明確には言えない。Wikipediaによると「江戸時代後期の経世家、農政家、思想家」とある。今の神奈川県小田原市(小田原藩)の百姓の生まれであるが苦学して認められ経世済民(世の中をよく治めて人々を苦しみから救うこと)を目指して主に農村復興政策を指導したとされる。一昔前には全国の小学校の校庭などで薪を背負いながら本を読んで歩く「二宮金次郎像」が見られた。私などでも二宮金次郎というとこの姿しか思い浮かばない。今日、このような話題としたのはラッシュアワーの電車に乗ってテニスに行く時に多くの若者がどんなに混雑してもスマホの画面を見ているのをみて、これは一時の無駄をも出さずに有効に時間を使う二宮金次郎のDNAと同じでないかと思ったからである。二宮金次郎像を見たことがない若者も”歩きスマホ”はやる。ただし、二宮金次郎は「大学の書」を読んだが、スマホではどうも90%がゲームをやっているように見える。やはり、今時「負薪読書」、つまり”ながら”作業はお勧めではない・・。
9月7日(土) <表紙に陶芸作品「立方体置物」を掲載・・・>
表紙に陶芸作品「立方体置物」を掲載した。今日・土曜日は陶芸の日であるが所用のため作陶はお休み。後で陶芸教室まで出向き焼成が完成している作品だけを受け取ってきた。三作品が出来上がっていたのだが、毎度ながら釉薬を掛けた後の本焼成の結果が期待とは随分異なっていてガッカリする。そこは諦めないで再度釉薬を掛けるとか再仕上げする方策を承知で粘るのであるが、どうも釉薬の処理は以前より雑になったのでないかと反省する。今日、掲載した「立法体置物」は一辺が約6cmほどの小物。特に深い思い入れはなく気楽に作成したものだが、当初制作時には考えもしなかった内部にLEDランプを設置するアイデイアが途中で閃き、自分らしさを出せた。最近のLED照明具の進化は目覚ましく、一昔前の感覚では考えられなかった新製品がある。今回使用したものは、直径が2cmほどの球体の中にLEDとボタン電池がセットされており、球体が光る(電源を消すためには電池を外さなければならない)。この球体は水の中でも使用できるし、糸でぶら下げることも出来る。また色は7色(?)か自由に選ぶことも出来る。何百年も続く陶芸の技に最新の技術を加える素材はまだまだありそうだ・・。
  2019-09-07上部からみたところ
9月8日(日) <「蚯蚓(みみず)鳴く」が俳句の秋の季語・・・>
「蚯蚓(みみず)鳴く」が俳句の秋の季語であることを知った。今朝のNHK-Eテレ・俳句の時間では季題が「蚯蚓鳴く」。蚯蚓(みみず)の漢字も難しいが、「蚯蚓鳴く」とは「秋の夜、土中で「じいい」と鳴く声を、ミミズの鳴き声としたもの。実は螻蛄(けら、おけら)の声」とある。螻蛄(けら)もまた読めない。「蚯蚓鳴く」を季題とした選者は長嶋有さんで今朝のNHK俳句では一席に「蚯蚓鳴く明日の始発となる電車」なる句を選んだ。選者ご本人はテニスもやるようで自分では次のような句を詠んだ:「明らかにアウトのロブや蚯蚓鳴く」。こうなると鑑賞というよりマニア的な遊びの感覚でないとついて行けない。ちなみに「亀鳴く」は春の季語だとか。俳句では何でも鳴かしてしまう・・。
9月9日(月) <台風15号が関東地方を直撃・・・>
台風15号が関東地方を直撃した。東京でも未明から最近にない猛烈な暴風雨に見舞われる。夜中に何度も風雨の音に目覚め、早朝の5時過ぎには起床。窓越しに外を見ると、まだ恐ろしくなるほどの風が吹き荒れていたが2時間ほど経過するとピークは過ぎて急速に風も納まった。被害は若干の雨漏り程度で何とか無事。8時過ぎにはゴミ出しとともに道路掃除を始めるとご近所さんもそろって落葉掃除。すごい風でしたねぇと世間話を出来るのが幸いだった。台風一過、午後は晴れ間。気温が何と36℃を越す猛暑日となった。暑さの割には疲労感がないのは台風襲来で緊張感があったせいか。ベランダのものを整理し屋内に避難させるとか飛散しないように縛り付けるとか大した対策ではないけれども自然が一番容赦しないので油断できない。暑さもこれがピークであろう。自然はまた一番正直でもある・・。
9月10日(火) <昨日に続いて今日も東京は猛暑日・・・>
昨日に続いて今日も東京は猛暑日となった。9月の今の時期に35℃を越す猛暑日が続くことは極めて珍しいという。明日は気温が下がるだろう。猛暑であろうが自分でも不思議にやる気があり、パソコン室にはクーラーなしでキーボードを操作する。今は昔の陶芸作品の記録を見直してハガキサイズの写真で整理することを始めた。10年以上前のデジカメ写真をみると忘れていた内容が山ほどでてくる。この際に、このホームページのデーターが参考になる。2002年からの作品が適宜掲載してあるので元のアルバムと対応して写真の原板を探すことが出来る。我ながら陶芸でよくこれほど制作したと感心するものもあれば、写真がなければすっかり忘れ去っているものも多い。人の記憶は何とお粗末か・・。このホームページでコラムを始めてから今年の年末で20年となる。コラムでも読み返すと忘れていたことが色々とでてくる。コラムの内容を批判することは容易だろう。けれども元来第三者を意識すると書くことがなくなる。何が何でもよく続けていると褒めてやりたい・・。
9月11日(水) <今日は911事件の日・・・>
今日は911事件の日。2001年9月11日、アメリカ同時多発テロ事件が発生したのは日本時間では夜の9時45分(ニューヨークでは11日朝の8時45分)。その時にはたまたま娘婿とテレビを見ていたので、その後の世界貿易センタービルの倒壊などを目の当たりにして深夜までテレビを離れられなかったことを思い出す。死者3000人を出したこの事件がアメリカで今どう総括されているか知らないが、日本ではテレビ番組で触れられることはゼロ。専ら第4次安倍改造内閣の発足と小泉進次郎氏が環境大臣に起用されたことに話題が終始している。先ほど(夕刻)東京ではピカピカ・ゴロゴロと震え上がるほどの猛烈な雷雨であったがテレビでは全く関係がない生放送をしていた。今時、新聞を情報源とする人はいないだろう。テレビもまた数ある情報源の一つに過ぎなくなっている・・。
9月12日(木) <昨日はテニス、今日は陶芸・・・>
昨日はテニス、今日は陶芸と残暑の中、マイペースで過している。陶芸教室では8月29日に制作に取りかかった香炉の釉薬掛けを行い後は本焼成で結果を見るばかりとなった。その時のコラム(=ここ)で書いたが香に火をつけると煙が空気より重くできていて下に流れる倒流香(流水香)を使い、煙が滝のように流れる様子を楽しめる特別な香炉を制作したもの。結果を見なければ何とも言えないが10月の後半に開催される陶芸展に是非展示したいと期待をしている。陶芸では1200℃を越す温度で焼成し、塗布した釉薬も流れ出るので完成してみないと予断を許さない。最近になっても毎度のように期待を裏切られる焼成結果が続く。それでも何でもが自分の思うように進行するようでは人間駄目になる、失敗する機会もまた貴重であるのよと、分かったような言い訳をする。そう、今日も陶芸教室で倒流香炉の釉薬掛け以外に、先週の土曜日(7日)に完成した作品が不本意であったので、改めて釉薬を掛け直して再焼成にだした。駄目ならばやり直す、それだけの話だ・・。
9月13日(金) <起床して窓を置けると・・・>
起床して窓を置けると外から爽やかな風。気温20 ℃程度の曇りで湿度も低い。今日は午前中の3時間、テニスで久しぶりに元気いっぱいに動いた。・・昨日来、YahooがZOZOTAWNと資本業務提携をしてZOZOがYahooの傘下に入ることが報じられている。ZOZOの創業者である前澤友作社長(43歳、1975生まれ)は退任するという。ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」(年間購入者数は800万人余)はともかく前澤友作さんは何かと話題が多く、間違いなく現代の立志伝中の人。ミュージシャンから経営者、成功後は数千本のワインのコレクター、高級外車のコレクター、そして圧巻は現代アートのコレクターと続く。アメリカのハイチ系移民で若くして亡くなった画家・バスキア(1960~1988)の絵(現代アート)を62億円で買ったとか更に123億円で最高落札額を更新したとか、スケールが違う。月への旅行の契約までしている前沢さんは、千葉に自分が蒐集した絵画を展示する美術館を開設するなど容易なことだろう。社長業引退後の前澤友作をまだまだ注目しよう・・。
9月14日(土) <今日14日、東京では夜の空は雲が多く・・・>
今日14日、東京では夜の空は雲が多く月は見えない。明日の夜は雨が予報されている。今年の中秋の名月(十五夜)は昨日13日であったとか。十五夜は旧暦の十五日で満月にあたる。中秋の名月は旧暦の8月15日の月だが新暦に直すと今年は昨夜が満月であったそうな。昔の歌で十五夜でなく、「お月様いくつ、十三七つ・・」というわらべ歌があるが、これは「十三夜の七つ時(=4時頃)」の出たばかりの月をいい、”まだ若い”という意。満月は見られないので、十五夜お月さんの歌(=ここ)とか、お月さんいくつ(十三夜)の歌(=ここ)を聴いてみると、現実から飛び出して月見の世界に入ることが出来る・・。
9月15日(日) <午前中はテレビのマラソン中継・・・>
午前中はテレビのマラソン中継に釘付けになった。今年初めて「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)と称して、1位、2位の選手が来年の東京五輪代表に決定される試合だった。五輪代表の残り一枠は今後の試合で日本記録を破った者、それがなければ今日の試合の第3位の選手が決まりという。男子はスタートから設楽が独走、中間点20キロ辺りでは2位以下を3分も差をつける独り舞台だった。それが残り10キロを切る頃から設楽のペースが落ち、何と37キロ当りで一挙に後続集団に抜かれてしまった。結果、優勝は中村匠吾、2位が服部勇馬、3位は大迫傑(日本記録保持者)。設楽悠太は14位で終わった。優勝タイムは2時間11分28秒(日本記録=2時間5分50秒、世界記録=2時間1分39秒/ケニアのキプチョゲ)。日本記録であっても世界歴代10傑に入れないほど世界のレベルは高い。男子マラソンは設楽ほどの果敢な挑戦なくして対等に戦えない厳しい世界だ。続けて行われた女子マラソンの結果も書いておこう。優勝は前田穂南(2時間25分15秒)、2位は鈴木亜由子で東京五輪代表決定。五輪では女子の方が好成績が期待できるかも知れない。とにかくも”お疲れさん!”・・。
9月16日(月) <今日は敬老の日・・・>
今日は敬老の日で休日。朝方は激しい雨が降ったが午後には雨は止んで涼しい曇り空となった。昼食後、妻と谷中の瑞輪寺に義兄の墓参りへ。色々とお世話になり親しかった義兄は7年前、2013年の6月に83歳で急死した。義兄の釣れ合い(妻の長姉)は今も施設で暮らしている。義兄の墓参りには毎月行く習慣となっているが姉の見舞いには私は滅多に行かない。私が行ってもほとんど認識していないからでもある(妻はそれでも時々見舞う)。最新のデータで日本人の平均寿命は、男性81.2歳、女性87.3歳。ところが、いわゆる健康寿命は平均寿命に対して、男性は約9歳、女性は約12歳マイナスしなければならないという。つまり、生命は維持されているものの継続して医療・介護に依存している期間がそれほどに長いことになる。妻ともよく話をするのであるが、自分の心身で生命維持し、自立した生活ができなければ、命だけ長らえてもしようがないと思う。けれども現実に介護される立場になってどう反応するかはまた別かも知れない。PPK(ピンピンコロリ)を望んでいても、NNK(ネンネンコロリ)となってしまうとどうするのか。”敬老”という死語に惑わされずに考えるべきことが多い・・。
 
2019-09-16 墓参した瑞輪寺  右は谷中祭り風景
9月17日(火) <一ヶ月後に陶芸の展覧会が開催・・・>
一ヶ月後に陶芸の展覧会が開催される。陶芸教室で作成された地図入りの案内ハガキを友人、知人に出す作業に追われながら、あらためて手書きのハガキを出すチャンスが少なくなったことを実感する。年賀状でさえ宛名はパソコン印刷で済ませるのに、手書きで住所や挨拶を書く。郵便局でハガキ用の切手を購入しようとすると、9月まではハガキの切手は62円、10月から63円ですと言われた。はじめは52円切手を購入しようとしたが今は52円の切手は通用していないと教えられた・・。こんな社会勉強をしながらも改めて郵便のシステムは凄いと感心する。日本中のどんな辺鄙なところでも今時63円で現物ハガキを届けてくれる。一方で”Mieuへの絵手紙”としてアメリカに住む孫娘へ出す絵手紙は70円と、これも安い。LINEを使って海外と無料で通話できる時代に何を言っているのだと叱られそうだが、電波でなく現物を届けるシステムにはまた特別な力がある。
9月18日(水) <久しぶりに雨の中でしばらくテニス・・・>
久しぶりに雨の中でしばらくテニスをやり続けた。昨日の天気予報では東京地方は今朝から雨であったが、起床してみると薄日が射して雨の気配がない。急遽、いつものように7時30分には家を出てテニスに行った。午前中は雨は降らないだろうとの予想に反して、昼前から雨が降り出して、そのままゲームを継続した次第。雨には濡れたが気温22〜23℃と涼しく気持のよい運動が出来た。帰途、雨の中でバスを待っていると、”テニスの帰りですか?”と紳士から話しかけられた。”お若いからガンバッテください”とか言われるので、相手の歳を聞くと86歳だという。背筋もピンとしていてどうみても80歳にも見えない。以前、テニスをやっていた人なのか、”自分の知り合いは83〜84で皆テニスは止めてしまって・・”などと話す。私が今日一緒にプレーした一人は80歳を越しているが剛速球をみせた。”90歳過ぎてテニスをやっている人も仲間にいますよ”と86歳のご老人に言ってみた。今は年齢の感覚は昔と違ってきている。80歳でもお若いことになるぞ・・。
9月19日(木) <ヒトはどうして死ぬのか・・・>
「ヒトはどうして死ぬのか=死の遺伝子の謎」(田沼靖一著、幻冬舎新書)という本がある。昔から持っている本であるが、何か気分転換をしたい時に再読すると新しい発見があり、つまらない悩みなど捨て去ることが出来る。ヒトに限らず、生物は「死の遺伝子」を内包していて死から逃れることが出来ない。「プログラムされた死」に関して難しい理屈を聞かなくても今現実に地球上に生存していることが死と対極の奇跡であることは分かる。更にヒトの寿命は最長でも120歳程度と限度があることでも安心させられる。これが、200歳まででも延長できますなんていうとパニックになる。毎回数字的に目につくのが、ヒトの身体は約60兆個の細胞で出来ているが、一日に死ぬ細胞の数は3000〜4000億個(約200グラム)という個所。死んだ分だけの細胞は新陳代謝で補われるが、これは再生系といわれる細胞で、非再生系と呼ばれる細胞は分裂・増殖なしで置き換われない。非再生系の細胞としては脳の中枢の神経細胞、心臓の心筋細胞。ヒト(成人)の大脳皮質では(約150億個の神経細胞中)一日約10万個の神経細胞が死滅しているといわれる。・・こうした生物学的な死の話に接するとちっぽけな一人の人間の死のことを気にするのはナンセンスに思えて来る・・。
9月20日(金) <午前中はテニス・・・>
午前中はテニスをやった。秋らしい気候になりつつあると言っても、雲がなく太陽に照りつけられるとまだ相当に暑く身体には厳しい。最近は自分のテニスのスタイルは防御型になっていることを自覚しているが体調が良くて攻撃型に転じようとすると大抵は破綻する。相手の球に対して90%以上ミスなく返球しているとまず負けることはない。ところが一般には10回のミスをしても一回の剛速球が決まればその快感が忘れられない。自分のミスはほとんど忘れて決め球だけが記憶に残るものだ。防御型を徹底させて安定させるには”ゆるめる力”を意識して、相手の球筋を徹底的に読むことと思っている。強いボールで長くラリーが続いている時にあえてゆるいチャンスボールを与えると案外に相手がミスをする。チャンスを確実にモノにするのは簡単ではない。今日一緒にプレーした一人は典型的な攻撃型。今のテニスは色々な癖と技能を持った相手との駆け引きを楽しむことが出来る。
9月21日(土) <昼前に妻と九品仏浄真寺・・・>
昼前に妻と九品仏浄真寺(世田谷区)まで歩いて行き息子の墓参りをした。このお寺には毎月一度以上墓参りに訪れる。今は名物(天然記念物)の大イチョウの樹の周囲にはもうギンナンが落ちていた。近くに普段は余り見かけない白い花が咲いていたが、妻が「ハンカチノキ」と名前を知っていた。後でネットで調べると、白いハンカチのような姿に見えるので名前がついたけれども花弁ではなく2枚の苞(葉の変形したもの)との説明があった。所用がありお寺から六本木までいき昼食をとった。久しぶりの六本木ミッドタウン。三連休の始まりなので混雑するかと思っていたら案外に閑散としていた。それにしてもよく歩いた休日。妻の万歩計では1万歩を越えていた。・・今日の写真にはお寺(九品仏)の風景と六本木の風景をあえてミックスして並べてみた。ハンカチノキと並べたのはミッドタウンの入口フロアにある噴水施設。
 
2019-09-21 九品仏(世田谷区)と六本木風景との対比
9月22日(日) <表紙に今日の作品「隠元豆・Mieuへの絵手紙」・・・>
表紙に今日の作品「隠元豆・Mieuへの絵手紙」(ペンと水彩)を掲載した。この絵は伊藤若冲の「隠元豆図」を抜粋して模写したもの。実は今日、この絵を描く前にMieuへの絵手紙として全く別系統の抽象画もハガキに描いた。孫娘のMieu(美友)はこの9月からボストンの大学に通い始めた。”To Mieu-san in Boston"とする絵手紙は今回が初めて。相手が大学生というとどのような絵の内容にするか気にして抽象画を描いてみたが、余り気を使わずにこちらの好きなテーマで描くことにした。元来は模写は好みではないが学びの意味でこれもまた一つかと割り切る。カエルさんが居たり、隠元豆の葉に飛蝗(バッタ)が留ったりしている図がいかにも日本的でボストンへの絵手紙としてはこれでもよかろう。久しぶりに今日二枚の絵手紙を続けて描いたが疲労を全く感じない。むしろ新たなやる気が出たから不思議だ。このところ夏バテ気味であったのが少し回復してきたのかも知れない・・。

9月23日(月) <ヒトの記憶は当てにならない・・・>
ヒトの記憶は当てにならない。来月・10月の後半に陶芸の展覧会が開催されるのに合わせて、これまでの陶芸作品の「作品集」を作ろうと昔の写真データーから陶芸作品をピックアップしているのだが、自分でも忘れていた作品に驚いたりする。古い作品の手がかりになるのが、このホームページの陶芸コーナーだ。ホームページは1999年に開設して今年の末で丁度20年となる。陶芸を始めたのが2002年であるから、陶芸も10数年のキャリアで”塵も積もれば”とそこそこの作品数はあるが細かくは覚えていない。知人にプレゼントしたり消滅したものもあるので写真を見て初めて思い出して感動する作品も多い。制作の記録の意味ではホームページのデーターが日記の役割をしてくれる。もし、ホームページがなかったら制作した年も分からないし、写真を撮っていても探し出すことは不可能だろう。陶芸以外でもこのホームページに記録があるから思い出すことが出来る事柄は多い。娘への絵手紙約100枚、孫娘への絵手紙約270枚も実物はなくてもホームページの中で記録が残っている。ホームページが何かに役立てばいいのだが個人資料としては非常に有難い・・。
2019-09-23 夕焼け風景
9月24日(火) <明日から妻と一緒に一週間だけの海外旅行・・・>
明日から妻と一緒に一週間だけの海外旅行に行く。南ドイツ〜オーストリアを短期間で廻るお任せのツァーに加わる。私はドイツにもオーストリアにも行ったことがなく初めての土地を訪れることになる。以前、ドイツ人家族と親しく付き合った時期があったが旅行する機会はなかった。・・最近、周辺をみていると好奇心が旺盛なヒトは年齢に関係なく元気であると思い当たる。外部からの刺激によって細胞が活性化するのが刺激を受けなければ細胞は死滅を早めて老齢化が加速する。さて今回は初めて見る土地や出会いの人々にどのように反応できるだろうか。”ザルツカンマーグート地方の湖と美しい街並”を存分に楽しめれば幸いだ・・。<Wi-Fi事情がどうなるか不明だがパソコンは持参の予定>
9月25日(水) <今、ドイツ・フランクフルトからバスで約1時間・・・>
今、ドイツ・フランクフルトからバスで約1時間の都市ライリンンゲンの宿舎にいる。羽田から約11時間でフランクフルト空港、空港からバスに乗るまで約3000歩。ようやくホテルに着いたがくたびれた。これから直ぐに床に着く・・。
9月26日(木) <今日は午前中にハイデルベルク・・・>
今日は午前中にハイデルベルクの市内観光、昼食後、バスで3時間余移動しローテンベルクまできた。ドイツの各都市は中世からの歴史的な経緯を色濃く引き継いでいるが、直近の第二次世界大戦下でもそれぞれに受けた体験が異なっているので興味深い。今日もまた1万歩の歩数となり体力を使った。とりあえず、写真掲載までとする。
 
2010-09-26 ハイデルベルクの街を見下ろす 右はハイデルベルク城址
ローテンブルクにて
9月27日(金) <今、ミュンヘンのホテル・・・>
今、ミュンヘンのホテルにいる。昨日宿泊したローテンベルクからバスで4時間半かけてヴィーズ教会、さらに30分バスで移動してノイシュバンシュタイン城の見学、そして2時間30分でミュンヘンという工程。明日は約2時間(150km)でドイツ国境を越えてオーストリアのザルツブルグまで行く予定。名所の見学以外にロマンチック街道や高速道路(アウトバーン)周辺のドイツ田園風景が興味深い・・。
 
2019-09-27 左= ヴィーズ教会  右=ノイシュバンシュタイン城
9月28日(土) <朝の9時半にはオーストリア・・・>
朝の9時半にはオーストリアのザルツブルグに着いていた。バスでドイツの国境を越えたはずだが、国境がどこであったか全く分からなかった。今日一日はザルツブルグ観光。モーツアルトの生家(住居)があることは知っていたが、指揮者のカラヤン、学者のドップラー(ドップラー効果などの業績)もザルツブルグ生まれであることは知らなかった。いずれも生家がきっちりと保存されている。今日もザルツブルグの風景写真を掲載する。
 
2019-09-28 ザルツブルグ風景
 
ザルツブルグ城からみた街風景   右は広場から見たザルツブルグ城
9月29日(日) <今はオーストリア・ウイーンのホテル・・・>
今はオーストリア・ウイーンのホテルにいる。このところ問題なくホテルのWiFiが使えるのでありがたい。今朝8時過ぎにザルツブルグからバスで出発。約1時間(50km)後、サンクトキルゲンという湖畔の街に着き、10時頃にホルフガング湖で遊覧船に乗り周囲の景色を楽しんだ。その後、ハルシュタットという古い情緒ある街を散策。更に、続けてウイーンまで来た。ハルシュタットからウイーンまでの4時間以上のバス旅が個人的には厳しかったが、何とか元気に旅行を続けている・・。
 
2019-09-29 ホルフガング湖にて
 
ハルシュタットにて
9月30日(月) <ウイーンの観光を終えてホテルに・・・>
ウイーンの観光を終えてホテルに戻ってきた。お決まりの観光コースでシェーンブルン宮殿や王宮、シュテファン寺院、オペラ座などを巡る。ヨーロッパでのハプスブルグ家の栄枯盛衰を繰り返し見せつけられる。案内をしてくれた現地在住の日本人ガイド(女性)は昨日行われたオーストリアの総選挙でクルツ前首相(若くハンサムであるとか)が率いる国民党が勝利したことを祝して青い洋服を着ていた。観光の国での現実の政治情勢がガイドさんを通して見られたのは想定外で面白かった。明日には帰途につく。
 
2019-09-30 シェーンブルン宮殿の庭園
  シュテファン寺院にて


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