2013-04-02 @九品仏浄真寺(東京・世田谷区)/ 散った桜が地面を埋めている
4月3日(水) <「神は細部に宿り給う」・・・>
「神は細部に宿り給う」という。元来は建築のデイテール(細部)の設計に関連して世界中に広まった言葉であるようだが、私は美術、音楽,工芸品。その他ものつくり全般にこの言葉を当てはめて納得する。どのようなものでも遠くから見た全体像も重要であるが近くに寄って鑑賞する時に見える細部の美しさに感動が何倍も増幅される。少し離れると見えない細部にも全神経を込めた作者(演奏者)の”神業”を見られることほどうれしいことはない。・・先日、一旦は完成写真を掲載した陶芸作品「32面体」の細部が気に入らなくて総バラシして再度組立を始めた。時間をかけて制作したのに最後の仕上げが不本意では許せない。恐らくは今度完成したところで遠目には違いは分からないだろうが、”神は細部に宿る”と自分に言い聞かせてまたコツコツと組立をしている。冒頭の言葉はル・コルビジェなどと並んで20世紀モダニズム建築を代表するドイツの建築家、ミース・ファン・デル・ローエ(Mies
van der Rohe/1886〜1969)の言葉とされる説が有力だがWikipedia(=ここ)にはこの言葉の記載はない(ミースはバルセロナチェアをデザインしたことでも知られる)。またミースの言った「神は細部に宿り給う」を世界に広めたのはドイツの美術史家アビ・ヴァールブルク(1866〜1929)との説もある<参考まで>。