「今日のコラム」(2022年 4月分)


4月1日(金) <月が改まり今日から4月・・・>
月が改まり今日から4月。明日4月2日は14年前に38歳で亡くなった息子の命日になるので、一日早く今日墓参りに行った。毎年命日に墓前に花やビールを供えてくださる人がいる(友人と思われる)ので、掃除もしておきたかった。この時期には毎年桜が満開。これまで何度も引用しているが、西行法師が800年も前に詠んだ歌:「願はくは 花の下にて春死なむ そのきさらぎの望月の頃」が頭をよぎる。正に満開の桜の下で息子は逝った。今日の桜の写真はもちろん墓のある九品仏・浄真寺(東京・世田谷区)。桜といえば松尾芭蕉の次の俳句も好きだ:「さまざまなこと思い出す桜かな」・・。
 
2022-4-1 九品仏・浄真寺境内にて
 
4月2日(土) <今日は久しぶりに目黒川沿いの桜・・・>
今日は久しぶりに目黒川沿いの桜(東京・目黒区)を見た。土曜日は代官山の陶芸教室に行くので、陶芸の前に花見をした次第。陶芸教室は代官山駅(東急線)が近いが隣の駅・中目黒駅で降りると目黒川はすぐ側だ。私たちが今住んでいる場所に転居する前には代官山・恵比寿地区に住んでいた。40年以上を過ごした故郷であるので思い出は尽きない。犬がいた時には目黒川沿いは散歩のコースであった。中目黒駅に近い目黒川の橋から上流方面の橋の名を全て覚えていた。別所橋ー桜橋ー宿山橋ー朝日橋ー緑橋ー天神橋ー千年橋ー柳橋ー南部橋・・。南部橋から川沿いを離れて西郷山公園方面に向かったことを思い出す。今日の花見もほとんど同じコースを通り、それぞれの橋の上から桜の写真を撮った。写真はその一部しか掲載できないが、最後に南部橋から川を離れて行った菅刈公園と西郷山公園の桜を入れた。またまた引用してしまう:「さまざまなこと思い出す桜かな」(芭蕉)・・。
 
2022-04-02 目黒川沿いの桜
 
右の写真は菅刈公園の桜(左)と西郷山公園の写真(右)
4月3日(日) <朝から雨が降ったり止んだり・・・>
朝から雨が降ったり止んだりで、花冷えの日曜日。今日の花見は「九段下」。地下鉄半蔵門線の九段下駅で降りると都心の花見の名所が並んでいる。先ずは何年振りかで、靖国神社へ行った。靖国神社の桜は気象庁が東京の開花宣言をする桜としても知られる。私は花見の時期に靖国神社を訪れたのはのは初めてだ。すぐ隣が皇居の北の丸公園で武道館の周囲の桜が美しい。歩いてそのまま千鳥ヶ淵。千鳥ヶ淵にも去年は一度も来られなかった。お堀端の桜を見るのも何年振りか。・・それにしても今年は意識して満開の桜を見て回った。今日までで花見については十分の満足感がある。明日以降は「散る桜」を見ることになるのだろうか・・。
 
2022-04-03 靖国神社にて
 
千鳥ヶ淵にて
4月4日(月) <東京では朝から終日強い雨・・・>
東京では朝から終日強い雨が降り続いた。最高気温10℃という花冷え。さすがに花見に行くこともできないので今日は「桜」の絵を描いた(表紙に掲載)。桜の花を楽しむことは限りなく多いが、絵に描く機会は意外に少ない。私もハガキに桜を描いたのは初めてかもしれない。言うまでもなく、描くことによって対象物をいつになく細かく観察する。描く目で見ると花見は桜の雰囲気を気分良く味わっているだけで、花を見ている訳ではない。今回の「桜」を描きながら桜の花の分岐の仕方など改めて感心する。描いた花の一つは花びらの散った直後の姿であった。しばしば「散る桜」が賞賛されるのは散り際の潔さ(いさぎよさ)もあるが散った花びらが白い姿のままで変色して朽ち果てた状態でないことも大きな要因であろう。散った花びらが川の上に流れていく花筏も本当に美しい。これからは桜の見事な散り際を楽しめるだろう・・。

4月5日(火) <表参道にあるAppleStore・・・>
表参道にあるAppleStoreに所用で行った。表参道は東京・明治神宮の参道の一つで、隣接する原宿・青山と並んでファッションブランドの集まったエリアであり、有名ブランドの店舗が連なっている。また広い道路の街路樹は見事なケヤキ並木として知られる。このような場所にあるAppleStoreもオシャレな外装(下に写真)。意外だったのは、今の時期の東京はどのような通りでも派手な花が目に付く桜の木が少しはあるものだが、表参道では全く桜の姿が見えないところ。今はケヤキも時期でないので実に地味な表参道を体験した。この表参道の通りの方向は、冬至の日に太陽が上る方向が神宮側(原宿側)から見ると青山通りの方向から真っ直ぐ太陽が見えるように設計されているという。冬至の日に表参道で日の出を見るのも面白いかも・・。
 
2022-04-05 表参道の陸橋から原宿方面を見た風景 右上=AppleStore外観、右下=店内のスマホの飾り


4月6日(水) <「散る桜 残る桜も 散る桜」・・・>
「散る桜 残る桜も 散る桜」。江戸時代後期に良寛が詠んだこの俳句は、太平洋戦争末期に若き特攻隊員に辞世の句 として愛唱されたと伝わる。自らは死地へ向かい散ってゆく、残ったな仲間も、他の家族も皆、やがては死へ向かうことには変わりがない。ほんの少し先に行くだけだと若者は勇気をもらったに違いない。・・今日の写真に地面に散った桜を掲載した。場所によっては散った桜を一生懸命にまとめて掃除をしている人もいたが、桜の花びらは散った後にも風情がある。これまで毎日桜の写真ばかり掲載したので、今日は珍しく「カルガモ」の写真を掲載する。駒沢公園の中央広場・記念塔の周囲に池があり、いつもカルガモが遊んでいる。今日は滅多にない良い写真が撮れたので是非掲載したくなった・・。
 
2022-04-06 散った桜@宮前公園(目黒区)   カルガモ@駒沢公園
4月7日(木) <ソメイヨシノが散り始め・・・>
ソメイヨシノが散り始めており、今年の桜ももう終わりと思っていると、神宮外苑のテニス場の側で満開に咲き誇る桜が目についた。i-Phoneの”PictureThis”という植物を撮影すると名前を表示してしてくれるソフトで見ると「里桜」という判定(下に写真掲載)。里桜とは主に観賞用に大島桜を基にして各種の桜を掛け合わせて誕生した園芸品種の総称とある。とにかくも桜の種類は多い。定番とされるもので11種、細かく分けると500種以上というから個別の名前を確定させるのは容易ではない。個々の桜の咲く時期も一様でない。早咲きの河津桜は1ヶ月前に満開であったが、今はすっかり葉桜だ。これからも別の桜をまだまだ楽しめるということだろう・・。
2022-04-07@神宮外苑(桜の裏は都立青山高校)
4月8日(金) <今日は大リーグの開幕戦を生中継・・・>
今日は大リーグの開幕戦を生中継でテレビ観戦した。アストロズとエンジェルスの開幕戦は現地時間夕方の7時頃(7日)、日本時間午前11時頃(8日)にスタートした。大谷翔平選手が初めてエンジェルスの開幕投手を務め、しかも先発投手 兼 1番・指名打者と言うニュース性も十分でNHKテレビがLIVE放送をした訳だ。(12時頃からはサブチャンネル)結果は残念ながら大谷はピッチャーとしては5回までで一失点、エンジェルスは1-3で敗れて、大谷は負け投手となった。それにしても、米国での野球の試合を生中継で日本のテレビで見る、こんな時代が来た。・・まだ桜が残っているのに、道端ではツツジ(躑躅)の蕾が目に付いたので写真を撮った。この週末は初夏の気温との予報。あっという間に皐月(五月)になる・・。

2022-04-08 左=ドウダンツツジ( 満天星)、右=サツキツツジ @東京・目黒区
4月9日(土) <「掘りたての筍届き夕さるも」・・・>
「掘りたての筍届き夕さるも」(田中喜久子)・・千葉の友人から筍(竹の子、タケノコ)が届いた。下に写真を掲載したが、いずれのタケノコも地中を30cmほど 掘って取り出したものだという。私は筍掘りをやったことはないが、筍の地表に顔を出す前後の成長の速さ、生命力のすごさは話に聞いたことがある。地表から顔を覗かせたタケノコに帽子を被せておくと一日経つと帽子が取れなくなるほど伸びてしまうケースもあるとか。筍掘りのタイミングも難しいだろう。俳句では筍は初夏の季語であるという。正岡子規は35歳で亡くなる年にこんな俳句を詠んだ:「竹の子も鳥の子も只やすやすと」こんな俳句もある:「筍のこぼすいづこの土ならむ 」(鈴木真砂女)。今回いただいた竹の子の土は千葉のものだ。妻が頑張って 土を落し、皮を剥いて料理を始めた。今晩は美味しい筍が食べられそうだ・・。
2022-04-09いただいた竹の子
4月10日(日) <今日の東京の最高気温は26.8℃・・・>
今日の東京の最高気温は26.8℃。この時期としては70年振りの最高気温と報道されている。初夏のような日和の下、妻と谷中に墓参りに行った。明日が義兄の月命日だが一日早い墓参り。今日は日暮里駅から墓のある瑞輪寺への往復をゆっくりと谷中の街歩きを楽しんだ。昼時だったので途中、ガレット専門店で昼食をとった。蕎麦粉生地を薄く焼いたガレットは私にとって初体験であったが美味しくて気に入った。こんな非日常と合わせて谷中の街で見つけた道端の草花もまた新発見のように新鮮に見えた。ハナニラ(花韮)など嫌と言うほどどこにも咲いているが今日のように咲き始めのハナニラに出会うと、こんなに美しい色や模様であったかと見直してしまう。谷中のあるお寺の門脇にこんな文言が掲示されていた:「したい人、10000人。始める人、100人。続ける人、1人。」ごもっとも、継続は力であろう・・。
 
2022-04-10 左の2枚=ハナニラ、右の2枚=トキワマガリバナ(常盤屈曲花)@谷中にて
4月11日(月) <AppleWatchを使うようになって久しい・・・>
AppleWatchを使うようになって久しい。20~30項目の検索項目があり自由自在に使用できる。ウォーキングをしたり特別の運動(テニス、ランニング、室内での運動etc)をする場合、歩数や経路を記録できるし、運動量のデータを把握してくれる。その場で心拍数や心電図を計測するのもOK。中でも毎日必ず目を通すのは、AutoSleepと言って睡眠のデータ。腕にAppleWatchをつけて寝ることが習慣になっており、毎日の睡眠評価を見る。睡眠時間の他、良質な睡眠、心拍数の低下、深い睡眠などの評価が示される。睡眠中のいろいろなデータがグラフで示されるので、もちろんトイレに行った時間や回数などもはっきりと分かる。<AppleWatchからi-Phoneへ移したデータを見る>けれども私がどうしても納得できないのが「深い睡眠」。睡眠中にどこで深い睡眠となったか時刻や時間が示されるが、私の場合、日によって非常にばらつきが多い。深い睡眠がゼロとか15分、30分などが頻繁にあり、一般的に少ない。これに対して妻は深い睡眠が毎日数時間など羨ましいほど多い。そこで、昨夜、試しにお互いのAppleWatchを交換して睡眠データを取ってみた。結果は妻は(私の時計をつけたが)確実に深い睡眠が多い。私は珍しく2時間も深い睡眠を記録した(十分のデータ)。個別の時計の影響はなさそうであるが、私の深い睡眠の少ない傾向はまだ解明されない・・。
4月12日(火) <今日も東京は最高気温25℃を越す・・・>
今日も東京は最高気温25℃を越す初夏の陽気。午後、駒沢公園までウォーキングをした時に何だか奇妙な感覚になった。公園の樹木は新緑で爽やか。一方で広場には暑さを避けて人は少ない。汗をかいて一休みするにも木陰を選ぶ。道端ではまだ里桜が満開。と思うと、隣に満開の躑躅(ツツジ)が咲いている。・・散歩から家に帰って直ぐに、ベランダの花壇に水やりをした。パンジーもバラもテッセンも土が乾いてきていたが危うくセーフ。これからは水やりにも注意しなければならない・・。
 
2022-04-12 駒沢公園にて       右は里桜と躑躅

4月13日(水) <今日のテニスはいつになく混み合っていた・・・>
今日のテニスはいつになく混み合っていた。1試合ごとに待っているグループと入れ替わり、そのグループが1試合終わるまで待つという繰り返しを二度。3時間余のテニス時間の30分ほどは待ち時間だった。なぜ混雑するかは単純で明日〜明後日の天気が雨模様との予報であるからだ。一方で今日の最高位気温は26℃(東京)という暑さの中でのテニスは夏場のトレーニングのような様相であった。厳しいけれども楽しい・・。それにしても”待ち時間”は決して無駄なものではない。仲間は皆10年〜20年以上の付き合いになるのでお互いの知り合いであった昔の仲間の話題もできる。テニス仲間で亡くなった人もいる。あるいは退会されて会えなくなった人も多い。テニス仲間はやはりお互いに貴重な存在である。今日の写真にはテニス場の入り口で撮影した”タンポポ”の写真を掲載する・・。
2022-04-13 神宮外苑テニス場入り口にて


4月14日(木) <ベランダ花壇のテッセンの花・・・>
ベランダ花壇のテッセンの花が一気に咲き始めた。今日は昨日までの初夏のような陽気から一転、冷たい雨となった(東京の最高気温は昨日のマイナス12℃)。早朝、雨が降り出す直前に撮影したテッセンの写真を下に掲載する。このテッセン(鉄線、クレマチス)は少し前、2月頃には枯れきって今年はもう花が咲かないかと思うような状態だったが、見る間に緑の葉、そして蕾が出てきた。考えてみると、このテッセンには昨年散々楽しませてもらった記憶がある。写真もいっぱい撮影した。離れてみたテッセンも美しいがクローズアップしたテッセンの姿は神秘的な雰囲気があった。今年もまた”ようこそ!”と大歓迎。ほとんど花壇で面倒も見ないのに強い生命力で花が咲き始めてくれた。これからもテッセン(クレマチス)の”良い写真”を撮りたい・・。
 
2022-04-14 ベランダのテッセン (クレマチス)


4月15日(金) <今日は母の命日・・・>
今日は母の命日。母は35年前(1987年)に77歳で亡くなった。今の寿命のレベルで見ると、まだそれほどの歳ではなく若い。私の妻はもうその歳を超えて元気。私も含めて四人の子供は皆その歳を十分にクリアしている。人は親の亡くなった歳を越すと特別な感慨を抱く。私は「何も親孝行できなかったなぁ」と後悔したが、何も始まらない。太平洋戦争が始まる前後の時代に小さな子供を何人も育てた訳で、親は随分苦労したと思うけれども愚痴一つ聞いたことはない。終戦後に”ひもじい”思いをすることもなかった。何でも美味しく食べる習慣は幼児期に母に教えられたことは間違いない。私は何より思う存分やりたいことができた。親から過度に干渉されたり指示されないで育つことは誰でもできることでないと知ったのはほんの最近かも知れない。今でも母の晩年に何をやってあげれば喜んだだろうと思うことがある・・。
4月16日(土) <今日は久々に陽光を浴びた・・・>
今日は久々に陽光を浴びた。このところ雨続きで気温も低かったが東京では今日の昼前になってようやく青空が広がってきた。土曜日は陶芸の日だが、代官山の陶芸教室では夕刻から「落語」の会場とするとのことで、陶芸は午前中のみとなった。陶芸でやりたいことがあったのでいつもは午後に陶芸をやるが今日は10時に教室に行き陶芸作業をやった。今日は陶芸の後、時間があったのでたっぷりと代官山を散策して遊ぶことができた。下に写真を掲載するが、代官山T-site(蔦屋書店のゾーン)の一角に「犬のオシッコ場所とそれを流す装置」があるのも新発見だった。やはり、どんな場所でも良い、屋外に出て外界に接すると刺激を受ける。特に”創作”には刺激が不可欠であるとの思いは変わらない・・。
 
2022-04-16 代官山T -siteにて
犬のwelcomeマーク、右はハナミズキの街路樹

4月17日(日) <今、樹木はまさに新緑・・・>
今、樹木はまさに新緑。二週間前とは全く異なっている。一昨日、母の命日に墓参りできなかったので、今日、九品仏浄真寺(東京・世田谷区)に行ったところ新緑が眩しいほどだった(下に写真)。この寺の墓には息子も眠っているので毎月一度以上訪れるが、一年を通してそれぞれの時節の樹木の変容を楽しめる。今日は新緑と合わせて満開の躑躅の写真も掲載する。・・表紙の「今日の絵」として「コーヒーカップ」(ペンと色鉛筆)を掲載した。これは孫娘からプレゼントされた「GRANDPA」の名があるハーバードの土産。絵では見えないが中央部に大学の校章があり、その中に「VERITAS」と書かれている。これは「真理たれ」という意のラテン語で、聖書(ヨハネ福音書)の中の「真理はあなたたちを自由にする」という言葉から引用されたものという。毎日、このカップでコーヒーを飲んでいるが、”真理”はともかくも自由に発想し生活できることはありがたい・・。


2022-04-17九品仏浄真寺にて                          お墓の周辺で見た躑躅


4月18日(月) <妻が人工股関節の手術をする・・・>
妻が人工股関節の手術をするため今日、東京医療センターに入院した。手術は明日の午前中に行われる。色々な人からのアドバイスや病院での診断の結果、手術をすることを決心したのだが、現代の医療は日進月歩で10年前とはまた格段に進化しているようだ。明日の午前中に手術が完了したとして、翌日(!)には歩行訓練に入るとか。それでも病院で2~3週間リハビリをしてから退院となるので、当分はこちらは独りでの生活となる。それにしてもさすがに現代の入院だと思うのは、後で届けて欲しいものとか諸々の様子を頻繁にLINEでやりとりしており、いつもよりコミュニケーションがいいこと。更に、しばらく自炊生活が続くが最新のコンビニのインスタント食材に触れる絶好のチャンスとなりそうだ。先ずは手術の無事を祈ろう・・。
4月19日(火) <今日は月に一度の病院での定期検診・・・>
今日は月に一度の病院での定期検診の日。いつものように東京医療センターまで歩いて行き、採血によってPSA数値を算出してもらい診断を受ける。全く偶然であったのだが、同じ病院でこの日は妻の人工股関節の手術の日となった。私が9時過ぎに採血を始めた時間に妻も同じ病院内で手術が開始されたはずである。私の診断結果は変化なくこれまでの継続と単純。妻の手術の状況は今時の面会謝絶で病院では知ることはできなかった。午後、家に帰った頃に病院のスタッフから無事に手術は完了しましたと携帯電話に連絡を受けたが妻から直には連絡がもらえない。恐らくは妻は麻酔と疲労でLINEをしたりする余力なないのだろう。それにしても、いくら医者のスタッフから問題なく終わったと言われても本人の生の声を聞いたり、自筆のコメントを見ないと安心ができないものだと思い知らされる・・。
4月20日(水) <昨日、人工股関節の手術をした妻・・・>
昨日、人工股関節の手術をした妻からは今日になってようやくLINEを受領した。手術直後はとてもケイタイに手を出すどころではなかったようだ。今日はもうリハビリの準備に入り、またまた余裕のない時間を過ごしているように見える。・・何かと気分が明るくならないので、今日は思う存分派手な花の写真を掲載する。一つは今我が家のベランダに咲き誇っている「テッセン(クレマチス)」。もう一つは室内で少し前に開花した「芍薬(シャクヤク)」。シャクヤクは蕾の時には小さかったが二日後には巨大な花を咲かせた・・。
2022-04-20 テッセンとシャクヤク
4月21日(木) <一週間ぶりのテニス・・・>
一週間ぶりのテニス。左腕が痛くて持ち上げられないトラブルは随分回復したが、背筋、背骨の違和感がまだ完治していないので、プレーとしてはもどかしい。以前だと考えられないミスをしたり反応が鈍く自分でイライラしてしまう。体調を整えながら今は我慢のテニスだ。・・テニスの帰りに、妻から頼まれた届け品を持って東京医療センターに寄った。妻は一昨日人工股関節の手術を終わり療養中だがコロナ感染防止もあり入院病棟では全て面会謝絶で会うことはできない。妻と会ってきた病院のスタッフが”とてもお元気のようですよ”と言ってくれた。リハビリの進捗具合はこちらでは何とも言えないが昨日から歩行訓練を順調に進めているようではある。後はやはり個々人の細胞の回復力といった目に見えない力がどう働くかだろう。東京医療センターの敷地に素晴らしい八重桜が咲いていたので写真を撮り下に掲載した。バックが青空でないのはこの日の空模様を表している・・。
2022-04-21東京医療センターの八重桜 <背景は白い空>
4月22日(金) <久しぶりに青空・・・>
久しぶりに青空となり気温も上昇した。今日も入院中の妻に届け物をするため家から東京医療センターまで歩いて往復した。片道約20分。少し汗をかく程度で適度なウォーキングとなる。たまたま昨日東京医療センターの敷地で八重桜の写真を撮ったが、この時のバックが白い空であったのが今日は青空。比較するために同じ構図で今日も写真を撮った。同じ桜でも背景によって随分と印象が変わる(コラム欄で比較できるようにした=ここ)。よく観察すると今日の桜は1日で昨日よりも少し散ったように見える。・・午後は家のすぐ側にあるフィットネスクラブに行った。1時間余の筋トレ。最近、自分の身体の調子を見ていると、明らかに腕の筋力低下が目立つ。右腕はテニスをするなどまだ使用しているから良いが普段の生活では左腕はほとんど使用しない。いくらウォーキングをしたり足腰を鍛えても”腕力”の低下は身体全体の調子を乱す。テニスだけでは腕の使い方はかたよる。いま、実感しているのは筋力強化とか体力改善は一朝一夕ではできないということ。衰えるのは早いが回復させるには時間がかかる。結果がすぐに現れなくても根気よく続けるしかない・・。
 
2022-04-24東京医療センター(東京・目黒区)構内の八重桜
4月23日(土) <表紙に新作品として「新噴水容器a」・・・>
表紙に新作品として「新噴水容器a」(陶芸作品)を掲載した。今日、陶芸教室に行くと完成していたもの。代官山の新しい陶芸教室に通うことにして1月中旬に制作を始めた教室での第一作だ。焼成完了まで少々時間がかかりすぎているが、それはともかく出来栄えがいまいち。写真では見えないが釉薬の仕上がり加減が想定したものではない。ただし作品としてはこの容器に噴水装置やLED照明を組み込む計画なので。制作工程のまだ半ばではある。先ずはこのまま噴水とLEDを工作して見るつもりだ。・・入院中の妻のリハビリは順調に進んでいるようで何よりだ。久々に食事を三食自分で作ることをやっているが、手術後の身体を回復させる努力と比べると食事など非常に簡単との思いが強い。人の身体を助けることには何と無力であることか・・。

4月24日(日) <今日の日曜日・・・>
今日の日曜日、午前中には妻が入院している東京医療センターまで届け物を持って往復。昼食の後、午後12時30分からは近くのトレーニングジムのサービスで屋上のテニスコートで特別レッスンを受けた。長年テニスをやっているが屋上のテニスコートは初めての体験。しかも一対一のレッスンで かなりハードなレッスンだった。残念ながら小雨が降り始めてので途中で中止となったが、その後、ジムで筋力トレーニングに励んだ。こんな中で時間の合間に昨日陶芸教室から持ち帰った「新噴水容器」に噴水とLED照明の工作が思いのほか進んだ。もちろん、作品として完成させた訳ではなく試しの工作であるが、わずか2時間ほどでこれほど工作が進んだとして写真を撮って残した(表紙に掲載)。全体写真では肝心の水が吹き出しているところが見えないのでクローズアップした写真を下に掲載する。最終の完成品がどうなるかはまだ分からない・・。
  2022-04-24水の吹き出し部分
4月25日(月) <初夏のような陽気・・・>
初夏のような陽気となった今日、朝からテニス。朝食を始めようとした7時頃にテニス仲間からLINEが入っていることに気づき、急遽お誘いに応じることにして7時30分には家を出た。最近はこのような「お誘い」を有難いと思うようになった。これまで多くの仲間を誘い、誘われてテニスをやってきたが、誘いたくても体調を崩したり、病院に通うことになって一緒にプレーできなくなった仲間が何と多いことか。お互いに楽しくプレーをできるのは非常に恵まれた関係であることを知らされる。・・運動をやらなければ見る間に体力が衰える一方で、頭を使わなければ脳の力は衰える。表紙に掲載しているLEDランプはまだ工作途中だが、LEDテープを新たに接続するだけでも知らなかったテクニックがある。頭を使うほど大袈裟ではないが進化する技術を追いかけるだけでもノートレになりそうだ・・。
4月26日(火) <国立新美術館で開催されている春陽展・・・>
国立新美術館で開催されている春陽展の招待券をいただいて久しぶりに美術館に出向いたところ、門が閉められている。今日火曜日は休館日であった。改めて招待券をよく見ると小さい字で休館日が出ているのでこちらのミスだ。それにしても国立新美術館(東京・六本木)に来たのは二、三年ぶりか。前回、休館日でも何でもない時に同じ入り口にやってきた時、コロナ感染が拡大しているので今日から休館とすることになりましたと告げられたことを思い出した。今日は、それならばと東京ミッドタウン(六本木〜赤坂)へ廻った。歩いて数分の距離であるので国立新美術館に来た時には、しばしばミッドタウンにも行くことが多かった(2~3年以上前の話だ)。以前の経験からミッドタウンのサントリー美術館に行きたいと思ったのだが、何とサントリー美術館も今日が休館日!それでも本当に久しぶりにミッドタウンの芝生広場にあるオブジェを見たり、隣の檜町公園で一休みしたりした。美術館には行けなかったが、六本木で非日常を楽しむことができたので良しとしたい・・。
 
2022-04-26 東京ミッドタウン芝生広場     桧町公園(港区立)
檜町公園のクローズアップ(江戸時代は毛利家の屋敷庭園)
4月27日(水) <国立新美術館(東京・六本木)に入館・・・>
国立新美術館(東京・六本木)に入館したのは何年ぶりか。今日は地下鉄千代田線の乃木坂駅から美術館へ入った。昨日は六本木駅から歩いたが、地下の乃木坂駅から地上に出ると直ぐに美術館となる。国立新美術館では同時にいくつもの美術展が開催されている。私が今日見たのは春陽展だけだが、春陽展の会場だけで展示室が絵画部門で41室、版画部門で10室、合計51室もある。始めは久しぶりの絵画を一つ一つ鑑賞していたが途中から続かなくなった。大きな展覧会で以前経験した感覚が吹き出した。多くの人が大きなキャンバスにそれぞれの個性をぶつけた絵画、絵画・・。人間とは何と多くの考え方、趣味嗜好、感覚・・つまり個性があることか。上手、下手、良し、悪しは全く関係なく、自分ではありえない感覚、価値観があることに驚く。しかも、これらは選ばれた絵画グループのほんの一部に過ぎない・・。人間の多様性などというともっともらしいが地球上の人間の価値観が合致することなどないのか・・。一方で、描くだけならば何を描いても構わないとも言える。絵画展でも人間について考えさせられてしまう・・。
 
2022-04-27 国立新美術館外観(黒川紀章氏設計) 右は館内
美術館前の躑躅
4月28日(木) <今日は午前中テニス・・・>
今日は午前中テニスをした。明日は昭和の日で休日。以後、ゴールデンウィークで休日が続く。私のようにテニスの平日会員は休日にはプレーできないので今日は貴重なテニス日となった。体調がよくないことを書くと年寄りじみて嫌であるが、左右の背骨に違和感があり本調子でない。反射的な動きも不本意なことが多く、自分としては屈辱に耐えながらのプレーだ。それでもここでテニスを止めないように自分に言い聞かせる。焦らずに、この連休をチャンスと捉えて体力を回復させたい。・・妻が明日、退院できることが正式に決まった。人工股関節の手術をしたのが19日。翌日からリハビリを始めて10日後には退院となった。医学の進化は本当に有難いが、一方で人間の身体の対応力にも驚く。適度に使えば使うほど細胞は活性化するか・・。
4月29日(金) <妻が退院・・・>
妻が退院して家に戻ってきた。朝から東京医療センターで退院手続き。迎えに行ったが妻は杖をついてはいたが普通に歩く。4月18日に入院、19日に人工股関節を取り付ける手術(左右両方)、翌日の20日からリハビリを開始して日常生活ができるほど回復したとして手術の10日後の今日、退院が許された。人工股関節や手術後のリハビリのやり方など日進月歩で進化している現代の医療の一端を見せられた思いがする。退院は早くできたが、人工股関節にしたところで、腹と腿を付けないこと、足をクロスさせたいこと、内股にしないなど注意すべきことがいくつかあるようだ。これからの生活を慎重にしなければならないだろう。先ずは無事に退院できたことを感謝・・。
4月30日(土) <今日の表紙に「テッセン(クレマチス)」・・・>
今日の表紙に「テッセン(クレマチス)」(ペン&色鉛筆)を掲載した。今、我が家のベランダ花壇ではテッセン(クレマチス)が花盛り。その中の一つを描いたもの。ベランダの東側と西側の2箇所にテッセンが花を咲かせているが花の形状が同じではない。テッセンといっても(私はテッセンの名が好きだが、一般的にはクレマチスの名の方が通用するようだ)、非常に種類が多い。色も白、紫、青など、花の形状や大きさもいろいろ。我が家のテッセンは成り行きで花壇に植えられたものだが、前にも書いたが、ほとんど何も世話をしないのに昨年に続いて今年も華やかに花を咲かせてくれた。・・今日は妻と九品仏・浄真寺に墓参りに行った。息子の月命日は明後日2日であるが、気持ちよく晴れ上がった今日、妻の手術が無事に終わったことの報告・お礼もしようと、あえて今日お墓を訪れた。新緑が深まったお寺の境内は妻が歩くトレーニングをするにも絶好の環境であった・・。


 
2022-04-30九品仏浄真寺(東京・世田谷区)境内にて

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